アフィリエイターやブロガーの多くは
CTR(クリック率)やCVR(コンバージョン率)を伸ばす為にと
日々、記事の研鑽に励んでいる事かと思います。
アフィリエイトで報酬が発生する数式は
アクセス数 × CTR(クリック率) × CVR(コンバージョン率)=報酬
というのは知っている人も多いかと思います。
私も以前は
「人がクリックしやすい文字や配色、広告位置を考えればCTRが伸びて
上手いライティングと解決案の提示ができればCVRは伸びる」と思っていました。
でも、そうじゃない。
この方程式に当てはまらない極めて稀なパターンが存在します。
アクセスがあるのに何故売れないのか?
記事が悪いのか?
誘導が悪いのか?
そもそも売れにくい案件なのか?
思考錯誤の時間もガッツリ無駄でした。
その案件は私を10ヵ月もの間搾取し続け、
概算300万円を損することになったのです。
理不尽で不条理で不合理な事が起きるのがこのアフィリエイトの世界。
私が強い憤りを覚えた大事件です。
とある広告主のとあるアフィリエイト案件と、それを紹介する私(アフィリエイター)との間で起こった出来事です。
流石に案件名は伏せますが、
同じような体験をする人がこれから先出てきて、
無駄に頭を悩ませ続ける事がないようにと思い
その対処法についてもお伝えしていけたらとこの記事を書くことにしました。
Contents
- 1 ①全てはサイト創設初期からコツコツ紹介していた案件から始まった
- 2 ②報酬単価の上昇。記事の拡充とさらなる展開へ
- 3 ③CVRやCTRを伸ばす為にあらゆる施策を考えるも一向に成果は伸びない
- 4 ④1年越しの成果発生の爆発。広告主へ成果に対する問い合わせ
- 5 ⑤突然の成果発生のストップ。ASPへトラッキングに対する問い合わせ
- 6 ⑥ASP問い合わせの一週間後、またも成果発生が復活する
- 7 ⑦意図的なトラッキング操作に対するASPへの問い合わせ
- 8 ⑧2度目の問い合わせのわずか1日後、成果報酬の値下げ通告
- 9 ⑨広告主・ASPは沈黙。それまでの成果の補填は一切なし
- 10 ⑩状況は好転している。妥協点を見極めた。
- 11 イラついたら手元でメモを取れ。結局は「広告主」あってのアフィリエイト
①全てはサイト創設初期からコツコツ紹介していた案件から始まった
私は比較的ニッチなジャンルサイトの展開で、とある案件を見つけて展開を行っていきました。
- 商品価格帯は5千円~1万円と比較的高額。
- 成果発生条件は単純な商品購入。
- 当初の報酬単価は7%程度。
- 確定率80%越え案件
他に紹介するものがないくらい、同ジャンル商品が少ない状況だったため
この商品をとりあえず紹介してみたという状況でした。
もちろん、始めのうちはアクセスも集まらないので売れる事もありません。
数カ月後からクリック数は徐々に上がっていきましたが、
それでもアクセスの少なさからか、成果は中々発生しませんでした。
②報酬単価の上昇。記事の拡充とさらなる展開へ
少しずつ記事を増やしていく中でアクセスも増えてきて
やっとの思いで単月で5件ほど売れる月が出てきました。
やっていたことは本当に当たり前のこと。
タイトルを工夫して
ユーザーにとって分かりやすい記事を書いて
しっかりと自分で試してレビューして、商品リンクに自然な形で誘導するだけ。
これで少しずつ伸びてきたのだろうという達成感はありました。
「これはいけるんじゃないか?」
と思っていた矢先にさらに嬉しい出来事が起きました。
報酬単価が20%~30%に引き上げられるようになったのです。
これは運が向いてきたと感じた私は、
記事のリライトやボタンリンク、文字リンクの見直しなどにも力を入れて行きました。
③CVRやCTRを伸ばす為にあらゆる施策を考えるも一向に成果は伸びない
リライトを重ねた上に、同ジャンルのライバルサイトの構成もチェックします。
そしてアクセスもどんどん伸び続け、クリック数もどんどん上がっていきました。
しかし、一向に収益は思ったように伸びません。
アクセスは2倍近くになっても成果発生はほぼ横ばい。
アクセスはある。
クリックもされている。
それなら後は、CVR(購入率)を上げるだけではないか?
商品を購入してもらうためのライティングスキルが足りないんじゃないかと思い
更に様々な施策を試していきました。
しかし、一向に収益は伸びません。
ここで私はある考えに至ります。
「この商品自体がそもそも売れにくい商品なのではないか?」
私はこの案件を伸ばすために注力することをあきらめていました。
記事は放置状態。
しかし、商標単体でも検索上位に出るほどに案件紹介記事にアクセスが集まっていたので
アクセスとクリック率は留まらず高水準を推移していました。
それでも報酬は全く伸びずに月5件あるかないか程度。
今思い返せば、初めて単月5件の発生を達成した月より何倍にもクリック数が伸びているのにもかかわらず成果が全く伸びない状況は異常だと思います。
④1年越しの成果発生の爆発。広告主へ成果に対する問い合わせ
その案件の紹介記事のリライトどころか、アクセスの確認すらしなくなった私に
衝撃の出来事が起こります。
これまで月5件来るか来ないかだったその案件が
1日の内に10件以上売れた日がいきなりやってきたのです。
これには驚きました。
更にその日だけでなく、次の日も。更にその次の日も
これまでの沈黙が嘘だったかのように、その案件の成果発生の連絡が火を吹き始めたのです。
ただただ驚きました。
あまりにも驚いた私は広告主へ
「何かランディングページの仕組みを変えましたか?」
「キャンペーンか何か打ちだしましたか?」
という旨の質問を投げかけました。
しかし1ヵ月たっても広告主からの返答は無し。
ここで私は自分で理由を見つけだすことに力を入れます。
私がその場で確認できる限りでは、若干ランディングページが変わっている点に気づけたくらいです。
たしかに前よりも購入されやすそうなページに少しだけリニューアルしています。
それが急激な成果発生に結び付いたのではないかという結論に至りました。
結局、私が行っていたCTRやCVRへの対策は間違っていなかった。
なぜなら、こんなに一気にうりあげがあがるようになったのですから。
⑤突然の成果発生のストップ。ASPへトラッキングに対する問い合わせ
しかし、急激な成果発生バブルも1ヵ月半ほどで突然ハジけます。
成果発生がピタリとやんだのです。
アクセス数もクリック数もほぼ横ばいで高水準。
記事の文面も一切変更していません。
つまり、成果発生に何かしら以上が出たとしか考えられない状況。
これはどういう事だ?
焦りよりも驚きです。
私は再び、ただただ驚いてしまいました。
ネット上で似通った原因を調べてみました。
そこで調べた限りでは「トラッキング漏れ」という現象ではないかという考えに至ります。
トラッキング漏れとは、アフィリエイター合運営するサイト上の問題であったり、
広告主の広告リンクの問題であったり
何かしらの不具合で成果発生が上手くカウントされない現象です。
クリック数はかなり高いのに成果発生が著しく低い時は、このトラッキング漏れの可能性が高いらしいのです。
私が参考にしたアフィリエイターの記事では、トラッキング漏れについてはASPを通して交渉した方が良いとのこと。
その方が、広告主からのトラッキング漏れの分の成果を補填してもらえる可能性もあるということで
私はASPを通して、
- 「案件の広告主側でトラッキング漏れが発生しているのではないか」
- 「今までの取りこぼした成果を補填してもらえないか?」
という旨の問い合わせをしてみました。
ASPからは翌日に
「広告主に確認中です。場合によっては返答に1ヵ月ほどかかります」
という連絡をもらいます。
「もしこれまでのトラッキング漏れで取りこぼした成果を補填してもらえるならば、いくらでも待とう」
と私は腰を据えて待つことにしました。
⑥ASP問い合わせの一週間後、またも成果発生が復活する
ここでまた不思議な事が起こります。
ASPに問い合わせてちょうど一週間後に、再び成果発生が復活したのです。
それも極端に。
0から一気に100まで跳ね上がる程に。
もう訳がわかりません。
再び驚きました。
驚きました・・・・
が・・・・・・
今回ばかりはただ驚くばかりではありません。
私の頭の中に、とある疑惑が湧きます。
広告主さん、トラッキング操作していませんか?
⑦意図的なトラッキング操作に対するASPへの問い合わせ
流石にここまで来ると
成果発生が意図的に発生していると考えざるをえません。
何かの拍子で成果が発生しだす
↓
あわててトラッキングをいじって成果が発生しないようにする
↓
私がASPへ問い合わせ
↓
ASPからの広告主への連絡であわてて成果が発生するように戻す
↓
何かタグとかいじってるでしょ?
このような流れです。
この時点でのASP側からの返答はまだです。広告主からの返答がまだきていなかったのでしょう。
しかし返答を待たずに私は再度ASP側へ連絡をします。
- 「ちょうど一週間後に再び成果が発生するようになったのはひとまず安心しました」
- 「しかし、この広告主案件の成果発生の仕方に疑問があります」
- 「これまでの成果の補填はできないのでしょうか?」
少し怒りが混じった文面になっていました。
流石にいらだちを隠せません。
この「成果発生をいじる」というやり方は非常にズルい。
なぜなら、「確定率」には影響しないから。
これはASPや広告主にもよりますが、アフィリエイト案件の「確定率」を公開している所があります。
この確定率とは「成果発生」した案件が「成果確定」になる確率の事で、
成果が発生しても確定してくれない悪い広告主を見破る判断材料にもなります。
多くのアフィリエイターが、優良案件を選ぶ際の一つの指標にする大事な数値です。
基本的に私は成果の確定率が極端に低い案件は選びません。
しかしこの広告主の「確定率」は80%という、非常に高水準な優良案件という事になっています。
それはそうでしょう。
何かしらのシステムをいじって成果が発生する前に振り落としている訳ですから。
こうすることで、自社の案件の確定率は下げないままアフィリエイターからも安心されます。
成果が発生しないからアフィリエイターへの報酬も払わずに済むわけです。
だからこそ極めてズルい広告主。
私はこの広告主の案件を時間をかけて多くのユーザーに広めています。
しかしそれはほとんどがタダ働きだったということ。
とにかく怒りが収まりませんでした。
⑧2度目の問い合わせのわずか1日後、成果報酬の値下げ通告
ここまで散々私を悩ませ、ストレスの要因となってきた某広告主ですが
これをさらに上回る出来事が起こります。
ASPへの2度目の問い合わせのたった1日後、広告主からダイレクトメールが届きます。
私は当初、トラッキング漏れの補填と謝罪のメールかと思いました。
しかしそれとは全くの逆。
「報酬単価をこれまでの4割減へと値下げする」というメールが届いたのです。
これには温厚な私も流石にパソコンをぶち壊しそうになりました。
広告主のトラッキング操作について突っついたら、
今度は一方的に「報酬を下げさせて頂きます」という通告です。
「これ以上クビを突っ込むなよ。後は分かるな?」
という脅しと取れます。
私は呆れ果て、同時に怒りに狂いました。
⑨広告主・ASPは沈黙。それまでの成果の補填は一切なし
値下げの通達はきたものの、結局成果の補填については一切触れられません。
ASPも「広告主から連絡ありません」で同じように沈黙します。
結局、何も解決しませんでした。
それどころか現状を悪化させてしまった事に対し、
怒りにまかせて突っ込んで問い合わせしてしまった事を後悔していました。
アフィリエイトというビジネスモデルの「闇」を覗いた瞬間でした。
それからすでに1ヵ月以上経ちましたが、この問題に関しては完全に沈黙を貫かれています。
私は頭を悩ませます。
・・・・・・もういっそこの案件を外すか?
⑩状況は好転している。妥協点を見極めた。
改めてここまでの顛末をおさらいします。
とある案件をサイト創設初期からコツコツ紹介していた。
↓
あらゆる施策でも成果発生は一向に伸びない。
↓
何故か突然成果発生が急増。広告主へ原因に心当たりはないか問い合わせる。
↓
成果発生が突然ストップ。ASPへトラッキングに対する問い合わせをする。
↓
ASPへの問い合わせの一週間後、何故か成果発生が復活する。
↓
意図的なトラッキング操作があるのではないかとASPへ問い合わせる。
↓
問い合わせのわずか1日後、広告主から直に成果報酬の値下げ通告がくる。
↓
広告主とASPは沈黙。それまでの成果の補填は一切なし。
明らかな成果発生の操作。
それに対しての返答や補填は無し。
しかもいきなり「報酬値下げします」の通達。
こんな事されたら多くのアフィリエイターは即座にASPや広告主へクレームを入れるか
案件の広告を一つ残らず根こそぎ外すことかと思います。
私はこの問題に対する怒りや要点を
誰かに愚痴るでも、情報発信するでもなく
全て手元のノートに書きだしました。
そして一つの結論に至ります。
実は状況は好転しているんじゃないか。
今まで通りであれば、この広告主は成果の発生すら許してくれませんでした。
それが何かの拍子にたまたま成果が発生するようになってしまった事で、
私にトラッキング操作がばれてしまう事になりました。
そこで苦肉の策で「成果発生は許可するが、成果報酬は下げますね」という流れになったのです。
本来は0円の報酬が、報酬が下がってもちゃんとカウントしてくれるようになったので結局はプラスです。
報酬率を下げようとせずに、やろうと思えば私を提携解除もできたはずです。
それもしなかった。
つまるところ
『まだこのアフィリエイター(私)はその案件を広めてくれる養分として「半生殺し」状態にしておく方が賢明だ』
と考えたのでしょう。
私はこれまでの成果発生にカウントされなかった分は、「広告主の負債」として考えておきます。
もし今後、再び成果発生がストップするような事があって、問い合わせても成果を戻してもらえないような事があったら、
迷わずに私は広告を外します。
さらに、ASPと広告主へ、これまでの成果の補填について今まで以上にきつく言及するつもりです。
返してもらえなかった概算300万円分の成果は、その時までの負債としておきます。
イラついたら手元でメモを取れ。結局は「広告主」あってのアフィリエイト
今現在も私はこの広告主の案件を取り扱っており、
1日当たり1万円以上の収益を出し続けてくれています。
一時は「広告を全部外してやる!」と激昂していましたし
広告主を突っついた事を後悔していました。
しかし、手元でメモを取ることで「実は状況は良くなっている」という事実に気が付けました。
人に愚痴ってしまったら、問題解決には向かわずにただ満足して終わりです。
ネット上で情報発信したら、「そんな案件は切れ!」と言われて終わりです。
問題を俯瞰してみて、解決に向かわせるためには手元でメモして内なる自分と相談することが凄く効果的です。
ちなみに私は本業の勤め先が「広告主」にあたる会社です。
様々な媒体で広告出稿を行っており、主な取引先には「マスメディア」や「広告代理店等」がいます。
そこで嫌でも感じるのが
広告主がいかに「偉い」のかということです。
私は選ぶって天狗になる様なことは絶対にしませんが、
やはり代理店や各種メディアは広告主に対して凄く「下手」に出てきます。
これはアフィリエイターにもそうあるべき事です。
アフィリエイターは自分のサイトやブログという媒体を持っている、
いわゆる「メディア側の人間」です。
そしてASPは「広告代理店」です。
そしてアフィリエイト案件を握っている「広告主」は絶対の存在なのです。
アフィリエイトは個人でもできるから、広告主に対して横柄に成りがちな人もいますが
歴としたインターネットビジネスです。
ビジネスパーソンである以上は同等の立場であるべきかとは思いますが、
しかしなんだかんだで「広告主は絶対」であるという事実は認識しておきましょう。
今回はアフィリエイトに置いてCTRやCVRが無意味と化す
非常にまれな例をご紹介しました。
今後この広告主と再びひと悶着あったら更に追記記事を更新していきます。
ぜひご期待ください。