これまでサラリーマンにとって当たり前だと思われていた終身雇用。
2019年5月には、経団連の中西宏明会長が
終身雇用制度の現状維持が難しいということを示唆しました。
さらに、大企業トヨタ自動車の豊田章男社長もまた
終身雇用は非常に厳しいということを明言し、更に話題を呼びました。
財政界トップともいえるこの中西会長と豊田社長による
事実上の「終身雇用制度の終焉宣言」です。
あの大企業のトヨタですら終身雇用が難しいという現状は、改めて日本社会の先行きのヤバさを認識させてくれました。
あまりにも母体が大きすぎるトヨタは、雇用を柔軟に調整したり、軌道修正したりというのが難しいのでしょう。
その以前から、サラリーマンの雇用制度が大きく変わるような出来事はありました。
大企業による45歳以上の社員の大量リストラが相次いでいます。
これによって今まで終身雇用を当てにして生きてきたサラリーマンの多くが
突然はしごを外された状況です。
大企業が一斉リストラを行った事で、中小企業もそれに追随してリストラしやすい構図ができています。
現在の日本では、この45~50の年齢層がもっとも人口の多い年齢層だから、リストラの一つの基準年齢となっているようです。
さらに追い打ち掛けるのが経団連中西会長による「就活ルールの廃止宣言」。
具体的な施行のタイミングは明言されていませんが、
平たく言えば、有能な新卒生を大企業が高額な初任給で青田買いできることも可能となるシステムです。
スキルを待たない中年層が、スキルを持った有能な新卒に仕事をとって奪われる未来が見えます。
つまり、年功序列のシステムが逆転する事も起こりうるわけです。
終身雇用が不可能。
45歳以上はリストラ。
有能な若者を優遇。
このような時代が本格的にやってくれば、自分のスキルを磨かずに会社にしがみついてきた中年サラリーマンがどうなることか・・・・
このような激動の時代に差し掛かった時、私たちはどのような行動を起こせばいいのか?
この記事では、終身雇用が終焉を迎えた今の時代に、私たちが今すぐ起こすべき3つのアクションについて解説します。
行動①時代に遅れないようにひたすら学び続けよう
これからは可能な限りの危険性を察知し、
不要なリスクを冒さずに生きていくことが重要になってきます。
大人になった私たちは、常に学び続ける必要があります。
私たちは学校教育を終えてサラリーマンになると、「学び」に接する機会が激減します。
これは由々しき問題で、学ばない大人が増えると社会全体の質も低下していくことになるのです。
特に情報社会が急速に発展した現代では、時代の流れにあっという間に置いてけぼりを食らう事になりかねません。
常に情報とトレンドを感知できる体制をとりましょう。
今の時代は何が流行っているのか、これからどのようなものが流行ってくるのか
社会はどのように動いて行くのか、常にアンテナを張るのがすごく重要です。
アンテナを貼っていないと、このニュースが目につく事は無いし、自分が置かれている状況にすら気づけないんです。
心理学でいう所のカラーバス効果というやつです。
人は物事を意識しだすことで、それに関する情報を意識的に拾い集めるようになるのです。
私は子どもが生まれてから、ベビーカーを持った主婦は意外と多く街を歩いている事に気づきました。
子どもが生まれてベビーカーというものを意識するまで、それまで当然街にいたはずのベビーカーが目に飛び込んでこなかったのです。
時代のトレンド・潮流を意識するようにしないと、
自分の勤め先がこれから先どうなるのかを読み取ることもできませんし、
転職すべきタイミングを見失うことにもつながりかねません。
自分のスキルを身につけることも「学ぶ」です。
ただ漠然と会社に勤めているだけでは身につかないような
伝える力、まとめる力、上に立つ力、教える力、その他諸々・・・
こういった自分のスキルを身につけるために学ぶことを絶対に避けてはいけません。
別に「何かの資格を取れ」というわけではありません。
資格ではなく、その時代にあったスキルです。
やはりこういった学ぶ機会を爆発的に増やす方法は転職が最適だと私は考えています。
行動②成長産業への転職やスキルアップが急務に
今の日本では会社に勤める事を「就職」ではなく「就社」と呼ぶのがピッタリです。
要するに、「職に勤める」わけではなく「会社に勤める」という状況です。
転職ってここ数年で凄く当たり前のイベントの様になった印象があります。
日本の会社は年功序列が強烈。
一度会社に勤めてしまうとそのまま惰性で何十年と突き進んでしまう人が多いし、転職が当たり前のようになったとはいえ
未だに転職のハードルが若干高いのも日本の雇用環境の悪さのせいでしょう。
終身雇用が現実的ではなくなった今は、同じ会社に何十年と勤め続けるのはリスクでしかなくなりました。
さらに、新卒採用システムの改革によって年功序列も覆される可能性もあります。
もはや大企業が安泰という時代ではありません。
大安泰と言われた銀行も苦境に追いやられ、大企業も次々リストラを敢行しています。
年収の底上げを図るなら、これから伸び続けていく産業への転職、あるいは自分のスキルを磨く事ができる職場への転職がベストです。
変わらなくても景気が良かったから。
しかし今は「変わらないこと」が何よりもリスクです。
しっかりと今の自分の現状と向き合って、時代の流れに置いてけぼりにされる事が無いように行動していこう!
行動③自分で稼げる力を身につけよう!
これから先、必ず必要になってくるのは自分で稼ぎ続ける力です。
会社に勤めていながらサラリーマンとして会社の為に一生懸命頑張った所で
それはあなたのスキルというよりは、その会社限定で通用するスキルです。
いくら頑張っても急激に年収が上がる事はありませんし、
社内でしか通用しない「調整」とか「忖度」に近いスキルで底上げした年収になります。
自分の市場価値を高めるためには、自分自身が稼げる力を持っている事がとにかく大きいのです。
サラリーマンでありながら個人のスキルを上げるには
- 転職する
- 副業する
この2つが手っ取り早いです。
特に個人で稼ぐ力を身につける方法としては「副業」こそが最強のメソッドだと思っています。
副業解禁の波が今、急激に押し寄せてきています。
その原因はこちらの記事でも解説しています。↓
慢性的な不景気と少子高齢化の流れに歯止めがきかず、金融庁はついにさじを投げてしまいました。
政府としてはとりあえずやるだけやったから、後は自分たちで稼ぐ力を勝手に身につけてくれという事でしょう。
ここで政府への不満をどれだけぶちまけても何も起きませんし変わりません。
他人を批判するエネルギーがあるなら、自分で稼げるスキルを身につけるためにエネルギーを使いましょう。
私は未就学の子ども2人を養いつつ、本業と副業と家事全般的にこなしています。
当然時間が全くありません。
多少オーバーワーク気味で体調を崩すことは何度かありましたが、それでも個人で稼ぐ力を独学で何とか身につけていきました。
現状をどれだけ嘆いても現状は変わりません。
政府への不満をどれだけ吐いても政府は変わりません。
一番変えやすい「自分」を変えましょう。
せめて後悔が小さい方を選んでいきましょう。