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【実体験】教員という仕事のデメリット。教育現場のブラック化が進む

私は今から10年ほど前、地方国立大学の教育学部に入り、教員採用試験に受かるべく勉学に励んでいました。

在籍中は教育実習が合計3回あったが、どれも案外うまくいきました。

だから私としては

教員として教壇に立って授業をする事にもそこまで抵抗はなかったんです。

しかしそれでも私は教育学部2年生の時に教員という仕事に絶望し、

「本当に自分は教員になりたいのか?」と疑問に思い始めました

卒業後はそのまま一般企業に就職。

そして現在に至ります。

 

ただの根性無しでは?

 

レイヴン
レイヴン
・・・それもありますね。

しかし、私は今でもこの決断が間違いだったとは思っていません

法人化まで果たして一零細企業の社長となった今では、選択肢が多い現在の生活の方が間違っていなかったとは思っています。

私が教育学部にいながら教員となる事をあきらめたきっかけの1つが

大学2期生の時の教育実習。

一体どんな未来に絶望したのか?

この記事では、教員になろうと考えている大学生・院生の皆に

今後の人生について考えていただけるような事を、実体験を踏まえながら語りたいと思います。

教員になるという事のデメリット

これから学校教員を目指しているという人には目障りに思うかもしれないが

自分も教職を目指していた身として、どうしてもそのデメリットは知っておいて欲しい。

私の同期にも教員となった後に早々と鬱で退職した人もいます。

そんなに珍しくもない話。

まずはそのデメリットを知っておいて欲しい。

★教員のデメリット★
  1. 生徒の模範としてのストレスがある
  2. 担任や部活動の顧問は生徒間の素行に対しても責任がある
  3. モンスターペアレンツとの遭遇
  4. 公立校希望は倍率が厳しく、教員採用試験合格が必須
  5. 授業以外の校務が盛りだくさん
  6. 休憩時間実質0分!
  7. 部活動による束縛がエグイ(時給500円前後)
  8. プライベートがない
  9. 一般企業への転職は大変

まだまだあるんですが、このくらいにしておきます。

別に教職をこき下ろしたいわけではなく、あくまで事実に基づいた個人的な主観です。

もちろんメリットもあります。しかしそれはまた別の記事で紹介します。

レイヴン
レイヴン
絶望するには十分なブラック要素が敷き詰まっているのが今の教育現場。

そして改善される様子もなかなか見られないというのが教育現場の闇に拍車をかけます。

不祥事にいじめ、モンペなど教育現場は暗い話題ばかり

何かと定期的に取り上げられる教育現場のニュース。

その多くがいじめや教員の不祥事によるものばかりで

あまり良いニュースが出てこないのが現状。

さらには部活動におけるサービス残業、

素行の悪い生徒やモンスターペアレンツへの対応等々・・・

 

教育現場はますますブラック業界になりつつあります。

 

事実として教員採用選考の倍率自体は減って来ているのだが

それでも何故か採用の枠は少ない。

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レイヴン
レイヴン
ある程度年齢を重ねた教員は、退職まで粘る人がほとんどでしょう。

そういった方々が抜けて空き枠が出ないと結局採用枠は広がりません。

それ以上に「少子化」や「小中高一貫」が進んでいるから、結局のところ教員志望者が減っても採用枠はなかなか増えないんです。

もちろんこれはここ数年の話ではなく、10年以上前から同じような事はずっと言われ続けています。

しかし頑張って教員採用試験に合格した所で待っているのは、想像以上に過酷な労働環境です。

教育学部の定員削減。存在自体が要らないとまで言われる

「そもそも教育学部という存在自体がいらないんじゃないか?」

という話題さえよく耳にするようになりました。

教育学系統の講義の履修と、それに伴って必要な実習に行けば

他学部からでも教員免許は取れます。

だからこそ、教育学部の存在意義は無くなっているんじゃないかと・・・

 

レイヴン
レイヴン
全滅とはいかないまでも、教育学部が激減する可能性は十分にあります。

文科省は国立大学の人文社会系、教育系学部の定員数を大幅に削減しています。

この流れは恐らく変わる事は無さそう。

今の教育現場の環境が劇的に改善し、教員志望者が殺到するような社会現象でも起きない限り

文科省は教育系学部の人員削減の動きを変えないでしょう。

レイヴン
レイヴン
私は教育学部自体が不要とは思っていません。

同じ教員を目指す者と一緒に大学生活を続ける事自体はお互いに良い刺激になるからです。

教員の仕事は授業だけじゃないと教育実習に行って気づく

教員の仕事は授業だけではない。

それはもちろんわかっていたつもりでした。

でも想像以上にはるかに多いんです。

給食だってただのランチタイムじゃない。

「給食指導」という歴とした教育の一環であり、生徒の様子を観察してさらに生徒理解を深めることが目的です。

レイヴン
レイヴン
生徒の食べ物の好き嫌いやコミュニケーションを通して、生徒の心情の変化、家庭環境を見抜く狙いがあるんです。

教育実習生は昼食をかきこまないと生徒観察なんて間に合わないし、ゆっくりする時間は全くないんだ。

給食配膳の指導はもちろん、生徒とのコミュニケーションも図らないといけません。

気の休まる暇はないんです。

家を出てからの全てが学校教育だと思え!!!

授業以外に教員と仕事といわれる、いわゆる「校務」がある。

授業時間外は常にこの校務を処理する時間に割かれていく事になります。

学校の教員に休みは無い

ご存知の方も多いと思うが、学校の「昼休み」は生徒の為の休みではありません。

レイヴン
レイヴン
昼休みは「教員の為の休み」です。

教育現場では6時間超え8時間以内の労働ということで45分の休憩が与えられます。

授業合間の休み時間はあくまで移動や授業準備のための時間であり、あれは休憩にカウントされていません。

つまり、教員に与えられた休み時間は45分ですが

はっきり言ってこれは休みと呼べる代物ではないんです。

教育実習生にも言える事だが、授業の準備やその他の校務で全く休む時間はありません。

レイヴン
レイヴン
私も実習で休憩らしい休憩など取っていません。授業の準備で頭は常にヒートアップしていました。

もちろんクラスを受けもてば、それだけで校務は激増します!(^-^)

通信簿の作成や、テスト・宿題の採点。そのほか教員としての校務が大量にあるため

それを休み時間でコツコツこなしていく必要があります。

時間は全く足りない。

小中学校時代はたまに昼休みに生徒と一緒に遊んでくれる先生もいましたが

あれは本当に尊敬します。

そのヤバさに大人になった今気づきます。

当たり前の事じゃない。

「休み時間」は「教員の休み時間」です。

もの凄い事なんです。

教員の給料はいい。しかし残業代は何処に・・・

教員の給料は初任給で20万円前後。

これは大卒で一般企業に勤めた時の初任給と変わりません。

しかし1ヵ月あたりの給料も年を重ねるにつれ少しずつ上がっていく上に

確実に約束されたボーナスが非常に高く、

20代前半でも年収400万円を超えてきます。(国公立・私立等、地域差有り)

実は教員は警察や役所などの他の校務員に比べても年収が数十万程高く、

金銭面的にはかなり優遇されている職業なんです。

レイヴン
レイヴン
月収がいいかどうかはとりあえず置いといて、それに加味されていない残業が非常に問題になっている。

知っての通り、教員の仕事には「部活」が存在します。

このおかげで、放課後も土日祝日も学校に駆り出される事になるんです。

その場合「勤務時間外」の活動になるにも関わらず、ろくな給料も発生しません。

一応時給は発生してはいるものの、時給換算で500円前後レベルという

全国最低賃金をも下回るヤバさです。

 

更にこれは4時間未満の活動時間だとなぜか0円にカウントされます。

 

 

・・・こんなのアリ?

 

 

レイヴン
レイヴン
教師がブラックと言われる所以の一つだね。

3時間以下の部活動は顧問にとってボランティアでしかないんです。

部活動というプライベートクラッシャー

基本的に部活動顧問、もしくはその副顧問に就くことはほぼ強制されています。

一応希望の部活動を願い出ることはできるが、

苦手な部活動の顧問に配属される事もままあります。

特に全く興味の無い、苦手な部活動に配属されればそれは苦痛でしかなく、

指導者という立場上、しっかりと自分で勉強する必要もあるんです。

 

そして部活動の顧問は色々やらなきゃいけない事がありますが、ここでは面倒なので割愛します。

そして、部活動の顧問が土日祝日を犠牲にすることは周知の事実でしょう。

部活動もなんだかんだで学校教育の一環である事に違いは無いのに、

それが教師の休日をガッツリ奪っていくことは何ともおかしなことではないでしょうか・・・?

レイヴン
レイヴン
こうして教員のプライベートタイムはガッツリ削られどんどん溜まっていくストレスは、そのはけ口さえも奪われていくんだ。

趣味や好きな事に費やせる時間がないのはキッツイです。

保護者や世間に見張られるプレッシャー

ハッキリ言って教師のプライバシーはほとんどないと思った方がいい。

正直外では鼻くそもほじれないのでは?

とおもうくらいです。

まずは部活動でプライバシーの時間が物理的にないということは前述しました。

しかし、たとえ時間が取れたとしても教師にプライバシー確保は難しいんです。

 

教師はたとえ休日であろうと「学校の先生」だからプライベートはあってない様なもの。

どこで生徒や保護者に見られているかもわかりません。はたまた同業者に見られているかもしれない。

オフの日であろうと校外であろうと先生は先生。下手なことはできないんです。

 

居酒屋も怖い。

飲みの場で保護者に出くわすリスクを考えると

ハメなんて外したくても外せないんです。

パチンコやソープランドなんて所に行って、保護者にでも目撃されたら大変なことになりますぞ!!!

教職をはじめ、公務員は一般企業への就職が難しい

これは教職に限った事ではないが、公務員は一般企業への転職が難しい。

公務員間での転職ももちろんやりにくい。

一番の原因は学校教育以外のスキルが身につかない、スキルを身につける時間が無いためです。

 

 

公務員という特殊な仕事はクセが強すぎて、他の職場で潰しがきくようなスキルが身につきづらいでしょう。

 

 

一度やらかすとなかなか元の生活に戻れないからそこは注意しておきたい所です。

本来教職とは年を取るにつれて磨きがかかって、一定年齢以上から給料も爆増していくものですが

その年齢に達する頃には転職は厳しくなってきます。

 

 

私は大学在学中、まわりの皆が教職やその他の公務員を目指す中

一般企業への就職を目指していました。

その判断が間違っていたとは思いません。

一般企業に進んで良かったと心から思っています。

私が一般企業に進んで良かったと思える最大の理由

私が教職を目指さなかったのは、教育現場の環境が気に入らなかったとか

どうしても勤めたい会社があったからとかそんな理由ではありません。

 

現に私は教育実習の日程のせいで就活の中断を余儀なくされ、希望の会社に勤めることができたわけではありません。

レイヴン
レイヴン
実は新卒採用の2次選考・3次選考が、教育実習のタイミングとドンピシャでした。

私が在籍していた教育学部という学部の性質上、その教育実習を履修しないと卒業ができません。だから早めに内定が出た所でもう就職活動を打ち切らざるをえませんでした。

他にも優良企業の選考が進んでいたのを諦めるほかなかったのです。

 

 

そんなことはさておき

私が一般企業に進んで良かったと心から思えるのは

心おきなく副業と転職ができるからです。

 

 

これに尽きます。

 

原則、公立学校の教員は法律によって副業が禁止されています。(私立は学校によりますが基本的にダメだと思います。)

勿論非常勤講師であればいくらでもバイトしようが問題ありません。

規則に明言されていないような不動産収入や、グレーな副業もあるにはありますが、その制限やリスクは一般企業の非ではないんです。

レイヴン
レイヴン
もちろん一般企業でも禁止している所はあるよ。しかし、これから先どんどん副業禁止の企業は少なくなっていくだろう。

とはいえ、私自身も副業禁止の会社で自分の会社を起こすというアウトな事をしている。

結論、副業禁止だろうがもうどうだっていいんだ。

これから先、副業や複業が当たり前の時代が必ずきます。(もう既に来ている)

 

 

そうなると、かつては「安泰」と言われていた公務員という職業が

果たしてこれからの時代もずっと「安泰」と言い続ける事ができるのでしょうか。

 

AIの発達で公務員の大半の業務をすげ替える事ができると言われています。

 

公務員の給料を上げるのは非常に難しいが、下げる事、人員を減らすことはそれよりも簡単にできる。

はっきり言って、副業が当たり前の時代に副業ができない公務員は今よりずっと苦しくなってくるかと思われます。

 

そう遠くない未来では「自分で稼ぐ力」が不可欠になる時代が来ます。

私は別に教員という職業を否定する気はありません。

しかし政府は教育現場をマネジメントする能力がない。

教育愛が強くて、高い志がある人はぜひとも教職を目指していただきたい!

この記事を見て少しでも自分の未来、

日本の未来について改めて考えてみようかなと思う人がいたら・・・

・・・私としてはすごく複雑な気持ちです。

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